隣ぶれ
今年は町内の役員をしているので、情報伝達の方法についていろいろ考えます。
田舎には隣触れという連絡方法があります。
隣触れとは、町内会長を発信源とする電話による緊急連絡網です。
24時間の時計盤を想像してください。
上が0時(24時)、右が6時、下が12時、左が18時の時計盤です。
集落が24軒で時計盤のように家が配置されているとします。
町内会長が0時のところにいます。
4時の家に不幸があったとすると、0時の町内会長に電話で一報が入ります。
町内会長は1時と23時の家に「4時さんの家に今朝不幸があって、今日19:00から葬儀の打合せをします」と電話するわけですね。
1時さんは2時さんに、23時さんは22時さんに電話して、次々伝播していってたぶん時計盤下部の12時さん当りで両方からの連絡が衝突して終わるというわけです。
隣ぶれが機能しない
この隣ぶれが最近機能しないんですよ。
崩壊寸前です。
そもそもみんなが村で農業してた50年くらい前のやり方ですしね。
最近、どこもサラリーマンで共働きじゃないですか。
子どもは学校に行ってるし平日誰かいる家は少ないです。
そうすると、町内会長から連絡を受けてたまたま家にいた専業主婦の1時さんは2時さんも3時さんもいないので飛ばして5時さんにやっと連絡して、しかも2時さんと3時さんになんとか連絡する義務があるので何回も家とか携帯とか電話して右往左往することになります。
連絡がついたとしても遠方に通勤してて19時なんて帰れない人とか、夜勤に備えて昼は寝てる人とかいろいろだから、その日の夕方なんて簡単には集まれない。
なんとかかんとか葬儀打合せの19時に集合できてる今は、奇跡だと思います。
スマホでITの時代に電話連絡網もないので、メールやラインやSMSで一斉送信すればいいようなものなんです。
でも、ガラケーの人も多いです。
年寄りでメールやラインがなんだやらの人、メールきらいで電話連絡専門の年配者もいます。
その上、最近は個人情報うんぬんがいわれるので、メールアドレスとかラインIDなんて非公開、固定電話番号はしょうがないけど携帯番号は限られた人にしか教えないって人も多いんです。
みんなスマホ持って携帯番号教えてもらえたら、SMSで一斉送信が簡単で確実なんですけどね。
ご主人と奥様とか追加にも送れますし。
今風の連絡網を作りたいけど…
学校の部活なんかだとメールの連絡網ができあがってます。
これは一斉送信で伝達完了。
実戦的です。
学校でも保護者向けだと最近はHPがあってそこで情報載せるので、関係者に一気に周知できたことになります。
台風とか洪水とか積雪とかインフルの休校情報とかはこれがいちばんです。
うちの町内の集会は月一しかないんです。
その間を縫う、通常の連絡網は回覧板なんですけど、これも50年前の周知法だから…とても遅い。
しばらく置いとくルーズな家が1軒あると、回覧が早いんだか集会が早いんだかわからない。
個人情報も大事ですけど、周知を大事にしようと思ったら、緊急連絡網は携帯のSMS、通常の行事・決定事項通知は学校ほどでもない超簡素なHPでも作って みなさんそれ見てください、のほうが即時一括周知できてめんどうがないなって思ってる今日この頃です。
検索すると、町内行事掲示サイトを作ってる町内も日本にはいくつか散見されます。
ただし、見た感じでは運用は難しいのかな?と見受けられました。
そもそも、だれも役員やりたがらないから、役員は1年交代が多いんです。
その現状では、管理者の点から HPなどは継続性が微妙なのでしょうね…